イエメン共和国の概要
地域：アラビア半島南西部
首都：サアナ
言語：アラビア語
イエメンはアラビア半島の南西に位置し、北はサウジアラビア、東はオマーンと国境を接しています。
南はアデン湾とアラビア海に面しており、世界の船が行き交う重要な航路・バブ・エル・マンデブ海峡を見渡す場所にあります。
内陸部は高原地帯で、標高2,000mを超える地域も多く、首都サナアも高地の都市として知られています。
沿岸部は高温乾燥、内陸は昼夜の寒暖差が大きい気候が特徴です。
歴史
イエメンは古代から「幸福のアラビア」と呼ばれ、香料や乳香の交易で栄えたサバ王国が存在していました。
古代のイエメンは、紅海とアラビア海を結ぶ交易ルートの要衝として発展し、香料・コーヒー・織物などの取引で世界とつながっていました。
また、7世紀にイスラム教が誕生して以降は、宗教・学問・建築文化の中心地として重要な役割を担います。
20世紀後半には、国が北部の「北イエメン」と南部の「南イエメン」に分かれていましたが、
1990年に統一され、現在のイエメン共和国が成立しました。
しかしその後も政治的不安定と内戦が続き、特に2015年以降の内戦では深刻な人道危機が発生しています。
主な産業は農業・漁業・石油ですが、戦闘の影響で生産や輸出が大きく制限されています。
世界遺産 サナア旧市街
2500年以上の歴史を持つ「サナア旧市街」は世界遺産に登録されており、泥レンガで作られた美しい高層住宅が立ち並ぶ姿は「中東の宝石」とも称されます。
長い歴史と伝統が息づくその街は、まるで夜空にルナトーンが静かに輝き、朝日とともにソルロックが新たな希望を照らしているかのようです。
ルナトーン｜ポケモンずかん（公式）
ソルロック｜ポケモンずかん（公式）
また、伝統衣装・音楽・詩など、独自の文化が今も受け継がれています。
コーヒー文化も深く、特にイエメン南西部のモカ地方は世界的に有名で「モカコーヒー」という言葉の由来となりました。
まとめ
古代の香りが残る大地、イエメン共和国。
そこには砂漠と山々、そして長い歴史が息づいています。
古代文明の栄光を今に伝える国であり、地政学的にも重要な位置にある一方、現在は紛争と人道危機に直面している国です。
それでも、豊かな文化遺産と人々の誇りは失われておらず、平和と再建への道を模索し続けています。
ルナトーンとソルロックが見守るこの国に、再び平和という光が訪れることを願っています。
